発表後の反響
絵本の発表以降も数々の合集や副読本に収録されるだけでなく、学校図書と教育出版が小学校2年生向けの国語教科書に採用し、1974年から1986年まで使用された。1979年には英訳版の絵本 Poor Elephants も刊行された。
また、秋山ちえ子は自身が出演していたTBSラジオの番組『秋山ちえ子の談話室』で、1970年から2002年の32年に渡り、毎年8月15日の終戦記念日に『かわいそうなぞう』の朗読を行った。番組終了後にも『大沢悠里のゆうゆうワイド』に移り放送されている。また、このあとの「味の素 ハート・オブ・ポップス」にて「さとうきび畑」が放送されるのが通例だった。
野坂昭如の『戦争童話集』に収録されている『干からびた象と象使いの話』も『かわいそうなぞう』同様に猛獣の処分をテーマとした作品だが、この作品を読んだことで、児童文学評論家の長谷川潮は『かわいそうなぞう』に疑問を持ち、本格的に戦争をテーマにした児童文学の研究を始めるようになったと述べている。1981年9月に、長谷川は『季刊児童文学批評』創刊号にて、『かわいそうなぞう』の批判を中心にした評論「ぞうもかわいそう」を発表し、虐殺と空襲の時間的関係を明らかにせずに、虐殺の持つ真の意味を書き出すことなく完結させたと批判を行い、戦争における猛獣虐殺をテーマにした児童文学作品に潜む問題点を追求した。
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長谷川の評論はNHKのプロデューサーの目に止まり、1982年8月には評論の主旨をもとにしたドキュメンタリー番組「そして、トンキーもしんだ - 子が父からきくせんそうどうわ」が『NHK特集』で放映された。さらに、同年11月にはこのドキュメンタリー番組を絵本化した『そして、トンキーもしんだ』(作:たなべまもる、絵:かじあゆた)が国土社から出版された。